
目次
不動産会社・損害保険代理店のNextStepが自衛策を解説

直近の記憶に残る事故
直近では
2024年7月18日の川口市並木のマンションにて爆発事故
2025年7月20日のJR山手線車内でのモバイルバッテリー火災事故
2025年7月23日の品川区の10階建てのマンションで起きた火災事故
が大々的に報道されており記憶に残っている方も多いかと思います。
7月20日の山手線の事故は、住居ではないのですが、モバイルバッテリーの発火ということもあり住居でも同様の事故が発生する可能性は高いのでは?と思っております。
昨年の川口市マンション爆発事故についてはこちらの記事で詳細をご確認いただけます。
隣接住戸や同マンション内の保証は誰がするのか?

一般的には火元の方が保証すると思われがちですが・・・
日本には失火責任法(以下失火法という)という法律があり、火災が発生した際に、火元となった人が重大な過失がない限り、損害賠償責任を負わないとする法律です。明治32年に制定され、火災による類焼被害の拡大を防ぐ目的で、失火者を保護する趣旨があります。
セコム損害保険様のアンケートによると、8割以上の方がこの失火法を知らないと答えております。
重大な過失とは?判例や事例を基にご説明します
失火法における「重大な過失(重過失)」とは、過去の判例では「通常要求される相当の注意をせずとも、わずかの注意で損害をたやすく予見できたにも関わらず漫然と見逃すような、ほとんど故意に近い顕著な注意欠如の状態」とされています。
重大な過失の事例
・ガスコンロの脇にインスタントラーメンの袋を置き、ガスコンロの火を消さずに放置したまま目を離したことにより火災を発生させた事例
・ガソリンが入った瓶を、栓をしないまま燃焼中の石油ストーブ近くの足元に置いていたため、瓶が倒れてガソリンがストーブに引火し、火災を発生させた事例
・密閉状態に近い屋内で、点火中のストーブに近接して引火性の強い接着剤を使用した結果、火災を発生させた事例
いずれも故意ではないものの、そのままでは火災が起きることが簡単に想像できるケースであるにもかかわらず火災を発生させた事例であり、重大な過失であると判断されています。
過失だが重大な過失でない事例
・飲酒した状態でガステーブルにアルミ製鍋をかけ、点火した状態で寝入ったため、アルミ製鍋が溶けて変形するほどに加熱され、ガステーブル周辺の可燃物に引火し出火、火災が発生した事例
・仏壇の前の燭台にロウソクをたてて点火し、そのまま外出したところ仏壇付近から出火、火災が発生した事例
・庭で枯葉等を燃やして消火した後、一度消えた火が再燃して出火、火災が発生した事例
いずれも過失ではあるものの、重大な過失ではないと判断された事例です。ただ、ガスコンロ付近に物を放置するなど、重大な過失と認められたものと似た性質の事例もありました。実際は個々の事案ごとに経緯を踏まえた判断となるため、予め明確な線引きが存在するわけではないということが分かります。
マンションの場合は被害拡大の可能性が高い
戸建ての場合は、前面が道路ですので隣地と言えば4、5軒程度で済むのですが・・・
マンションの場合は上下左右と左右の上下で8軒。火は基本的に上に上がるのでさらに上の階にとなった場合、10軒以上の被害となります。
コンクリートだから大丈夫では?とよく言われるのですが・・・現在の建物内給排水管は昔の鉄菅と違い塩ビ管等が主流となっておりますので、鉄菅と比べ熱による被害が懸念されます。
当然、その配管は露出されているわけではなく壁の内側にありますから、交換=スケルトン状態にするということになります。
70㎡のスケルトンリフォームで配管までとなると平均1,000万円~1,500万円前後と言われておりますので8軒と仮定しても8,000万円~1億2,000万円それに仮住まいの費用1件当たり150万円程度を考えると9,200万円~1億3,000万円+共有部分(廊下・バルコニー等)の損害となります。
一方木造戸建ての場合、国税庁の標準的な建築価格で見ると、築1年の建物で176,000円/㎡、一般的な100㎡程度の2階建てで考えると1,760万円×5軒と仮住まい費用1軒当たりマンションと同じく150万円で計算しても4軒の場合は7,640万円、5軒の場合は9,550万円の損害となります。
重大な過失がない場合賠償義務がないとはいえ、それだけの被害を与えるということですので、補償できない状態で住み続けるのはかなり厳しいと思います。
結論
隣接住戸の火災による類焼については、自分の保険を使って修繕する可能性が高い
ということになります。
物件購入の際、火災保険料等の諸費用をできる限り節約したいところですが・・・
こういった事故が頻繁に起こってくると、節約したことで十分な補償が受けられなかったということも考えられます。
また、失火法によって損害賠償責任を負わないとなっていても、十分な賠償をできなかった為に住みづらくなり結局引っ越す形となったといった事例も御座います。
火災保険に入っているから大丈夫なんじゃないの?

自身が火元の場合、失火法で隣地への賠償責任は負わないという法律があるため、火災保険では類焼特約を付けないと保険金の請求は出来ません。
不動産会社の中には、資金計画の帳尻合わせで補償が充実していない保険を進めてきている会社や最近ではインターネットで加入できる保険会社で価格だけで加入し保険証券を見ると類焼特約に未加入だけでなく地震保険も未加入だったお客様もお見えでした。
インターネット発達の弊害?
ここ近年ではペーパーレス化の影響もあって紙の証券は希望しないと発行されない様になっております。加入している保険の補償内容についてもWEB(マイページ)でしか確認が取れず、いざ補償を受ける際、対象外であったり、免責金額が大きく設定されていたりという事例が増えてきております。
必ず契約後補償内容を確認する事を強くお勧めいたします。
不動産会社・ハウスメーカーの言いなりで加入しない。
ここまでの話で「オール電化だから大丈夫」ではないということはご理解いただけたかと思います。
予算総額が決まっており建物価格が決まっている以上、低く設定したいのは諸費用です。
一昔前は住宅ローンを利用する際、ローン期間中の火災保険に加入し銀行側が担保として質権設定をしておりましたので、補償内容等ある程度(補償額や特約部分)銀行側より指定されたのですが、加入期間が35年→10年→5年となった現在加入することは必須なのですが、質権設定もなくなりました。
ということは、諸費用で削減できる項目になったということです。
不動産関連のお問い合わせはお気軽にお申し付けください
お客様にとってベストな選択肢をご提案いたします。
物件情報以外にも火災保険・生命保険の見直し等ワンストップ対応可能。
お問い合わせは下記フォーム・公式LINEよりお気軽にお申し付け下さい。
