
目次
- 市街化調整区域ってなに?
- 市街化区域・市街化調整区域とは?
- 市街化区域
- 市街化調整区域
- 市街化調整区域の特徴
- 都市計画法第34条11号と12号ってなに?
- 「都市計画法第34条12号の開発許可必要(要す)」とは?
- 6親等ってどこまでなの?
- 「都市計画法第34条11号」とは?
- 「線引き前宅地」「既存宅地」って聞いたことがあるんだけど・・・
- 線引き前宅地
- 既存宅地とは
- 既存宅地・線引き前宅地を利用する注意点
- 12号の申請資格を持っている証明ってどうするの?
- 必要書類(提出書類)
- 市街化区域・市街化調整区域ってどこで調べられるの?
- 調整区域の土地は専門性が求められる場合が多い
- 市街化区域の売土地もお任せください!!
- 購入前に一度ご相談ください
- 不動産購入のお問い合わせはお気軽にお申し付けください
市街化調整区域ってなに?
マイホームを建てるうえで、土地は必要不可欠です。
土地を探している時、ポータルサイトや物件資料等で「市街化区域」「市街化調整区域」という単語を目にしたことはありませんか?
市街化調整区域の土地の特徴として価格も安く面積も広い土地が多いかと思います。
今回は、市街化調整区域の特徴や市街化調整区域に建物が建てられる条件について解説いたしたいと思います!!
市街化区域・市街化調整区域とは?

市街化区域
都市計画区域内で、すでに市街地を形成している区域、または概ね10年以内に優先的かつ計画的に市街化を進めるべき区域のことです。この区域では、都市施設の整備が進められ、用途地域などが定められ、土地利用が計画的に行われます。
市街化調整区域
都市計画法に基づいて定められた区域で、市街化を抑制すべき区域のことです。計画的な都市発展のために、市街化区域と市街化調整区域に区分され、市街化調整区域では、原則として開発行為や建築行為が制限されます。
市街化調整区域の特徴
・土地価格が安いことが多い
埼玉県において、市街化調整区域の決められた権利を持つ人しか建築できない土地の価格は周辺の市街化区域エリアの土地価格と比較して圧倒的に低い傾向にあります。また、土地の評価価額自体も安くなるため、固定資産税も抑えられるなど、税制上でのメリットもあります。
・静かな環境で過ごすことができる
市街化調整区域は、街の開発を抑制するエリアなので、交通量なども比較的少なく静かな環境で過ごすことができます。将来的にも、高いビルなどが立ち並ぶことがないため騒音などで悩むことは少ないでしょう。
・生活利便施設が近くにない
一般的に市街化調整区域は、農業や林業を行う地帯とされています。その為、駅・学校・病院・スーパーなど生活に必要な施設までの距離が遠くなってしまう可能性があります。
・インフラが整っていないケースも
市街化調整区域の場合は、下水道・ガス・電気・道路の舗装がされていない可能性があります。インフラが整っていないと、高額な整備費用が必要となってくる場合もありますので、事前に整備費用がいくら必要になるのか確認する必要があります。
・敷地面積が大きいことが多い
近年埼玉県においては市街化調整区域の開発行為が制限されていることが多くなっており、1区画を区分けして販売できないことから敷地面積が大きくなっている傾向にあります。
都市計画法第34条11号と12号ってなに?
市街化調整区域の土地のポータルサイトや物件資料等に「都市計画法第34条11号」「都市計画法第34条12号の開発許可必要(要す)」と書かれていることが御座います。
「都市計画法第34条12号の開発許可必要(要す)」とは?
市街化調整区域では原則として宅地の造成及び建物の建築はできません。
ただし、当該市街化調整区域(隣接市町村の市街化調整区域を含む)に20年以上居住する6親等以内(下記の表参照)の親族がいらっしゃる方で、購入する方ご本人が現在居住する家が自己所有で無い方は、自己の居住の用に供する建築物を建築する目的で開発許可(都市計画法第34条第12号該当による)を取得できる可能性があります。
(*鴻巣市の場合、近隣市町村は含みません。鴻巣市内の市街化調整区域に20年以上、居住する親族がいる必要が有ります。)
最低敷地面積を設定している市町村も御座いますので注意が必要です。

6親等ってどこまでなの?
6親等以内ってイメージがつかないですよね?弊社にお問い合わせ頂きお客様も親族を辿っていけば6親等内の親族が市街化調整区域に住んでいたなんてこともよくあります。
そこで埼玉県条例より抜粋した図にてご確認いただければと思います。

「都市計画法第34条11号」とは?
12号地域と順番が逆になりましたが、「都市計画法第34条第11号に基づき、特定の集落における開発行為を可能にするための区域指定のことです。具体的には、市街化区域に隣接し、一定規模以上の建物が連たん※する既存集落において、周辺環境への影響が少ないと判断された場合に、都道府県や市町村が条例で指定します」
※既存の建物が密集している地域で、一定の戸数以上の建物が連なって存在する地域の事を指します。
埼玉県が開発許可事務を行っている12町村のうち、11号区域や12号区域の指定が行われているのは、市街化調整区域を有する2町のみです。埼玉県における11号区域・12号区域の指定状況はこちらの埼玉県のページからご確認ください。
「線引き前宅地」「既存宅地」って聞いたことがあるんだけど・・・
既存宅地とはズバリ、市街化調整区域内にある「既存宅地確認がなされた土地」のことです。
さて、既存宅地と混合されがちな「線引き前宅地」については市街化区域や市街化調整区域などが定められるより前から宅地であった物件の事を指しています。簡単に説明すれば都市計画法が施行されて市街化区域か否かが線引きされた昭和45年8月25日以前からの宅地が線引き前宅地ということです。
線引き前宅地も既存宅地と同じく、市街化調整区域に家が建てられる例外的な物件となっています。
線引き前宅地
線引き前宅地とは、市街化区域や市街化調整区域などが定められるより前から宅地であった土地の事です。簡単に説明すれば都市計画法が施行されて市街化区域か否かが線引きされた昭和45年8月25日以前からの宅地が線引き前宅地ということです。
既存宅地とは
既存宅地とは、市街化調整区域に指定される前から宅地として利用されていた土地のことです。かつては既存宅地制度というものがあり、一定の条件を満たせば、市街化調整区域内でも建築が可能でしたが、現在は廃止※されています。しかし、廃止後も、過去に既存宅地として認められた土地は、一定の条件のもとで建築が可能な場合があります。
※制度の廃止および経過処置について
- 制度の廃止:平成12年の都市計画法改正により、既存宅地制度は廃止されました。
- 経過措置:廃止に伴い、5年間の経過措置が設けられましたが、平成18年5月17日をもって終了しました。
既存宅地・線引き前宅地を利用する注意点
既存宅地についても線引き前宅地についても、最終的には各市町村が認可するかどうかにかかっています。
市町村によっては既存宅地や線引き前宅地であることを前提に、それ以外の条件を付している場合もあるため要注意です。例えば最低敷地面積や道路への接道についてなど、個々のあたりの条件の設定はそれぞれの市町村が定めているため事前に確認をしましょう。
また、既存宅地や線引き前宅地が継続して市町村から認可されるためには、宅地の継続性という部分が重視される場合もあります。これは継続して宅地として利用され続けてきたかどうかを判断基準にするものであり、例えば既存宅地ではあるものの宅地部分を取り壊してしまっている場合などには、継続性がないとして認可が取り消されてしまう可能性もございます。
そのため、既存宅地や線引き映え宅地の購入後に住宅の建築をご検討されている場合には、建物を取り壊す前に市役所などで改めて扱いの確認を行った方が良いかもしれません。
12号の申請資格を持っている証明ってどうするの?
申請する市区町村や何親等の親族がにもよって変わってくるのですが・・・ここでは越谷市・奥様の祖母(2親等)を例に挙げていきたいと思います。なお、申請時期・市区町村によって提出書類が変わる可能性が御座いますので予めご了承ください。
必要書類(提出書類)
・本人の住民票2通
・世帯全員の住民票
・長期居住者の戸籍謄本
・除籍謄本(ご両親分・奥様分)
・無資産証明書
・賃貸借契約書(更新している場合は原契約と更新書類)
・資金計画書・売買契約書・請負契約書
・住宅ローンの事前審査の書類
・間取り図・配置図(仮で問題なし)
・自己資金がある場合、金融機関発行の残高証明書
その他売買契約書・請負契約書等が必要となります。必要書類はこちらからも確認いただけます。
市街化区域・市街化調整区域ってどこで調べられるの?
一番確実なのは、各市区町村ごとの都市計画図なのですが、流石に隣接市町村も検討範囲に入っているお客様なら、わざわざ各市区町村のHPにアクセスして調べるとなるとかなり手間がかかってしまいます。

簡易的な検索でしたらこちらのサイトで視覚的に調べる事も可能です。
調整区域の土地は専門性が求められる場合が多い
ここまでの話で市街化区域の土地と市街化調整区域の土地についてお伝えしてまいりました。
市街化区域をメインで取引を行っている不動産会社では、基本的なことは理解していると思いますが、経験の少なさから専門的なことは理解できていない担当者も数多く存在しております。また、市街化調整区域専門の不動産会社も存在することからも専門性を有する取引であるということもご理解いただけると思います。
筆者は埼玉県在住12年目となりますが、それ以前は京都府・滋賀県(草津市)・岐阜県(大垣市)・愛知県(一宮市)にて不動産業務・注文住宅業務に従事しておりました。
当時の滋賀県(草津市)・岐阜県(大垣市)・愛知県(一宮市)の3県ともに市街化調整区域のエリアが多く存在し数多く取引を行ってまいりました。
また、店舗のあるさいたま市西区も市街化調整区域のエリアが点在しております。
市街化区域の売土地もお任せください!!
ここまでの流れで市街化調整区域専門と思われた方もおられるかと存じますが・・・
そんなことは御座いません!!
市街化区域の土地も当然取り扱っております。
お客様にとって、安くいい土地を提供するためには、市街化調整区域の専門知識も必要ということです。
変動金利や材料費も上昇し、総額・月々の支払額が増えている中で、土地を少しでも安く購入できれば理想の建物が建築可能だと思います。
購入前に一度ご相談ください
同じ埼玉県でも市町村によって建築可能かどうかの諸条件が異なってまいります。
「購入を進めていったのは良いが手続きが煩雑だった」「建築開始までに時間を要した」「解体更地渡しの条件で契約したため、建築確認がおりなかった」「住宅ローンの金利条件が悪かった」「ライフラインの引込が通常よりも高額となった」など経験が少ない不動産会社での取引に不満があったとも聞きます。
市街化調整区域は取り扱い不可の金融機関もございますし、取り扱いが可能であっても金利優遇が市街化区域の物件よりも低い金融機関も御座います。
筆者の経験では、宅地内に水道管の引込がなく、水道本管から200m程度掘削し引き込む必要が御座いました。15年くらい前の話ですが当時の価格で引込費用が200万円を超えた記憶が御座います。
敷地面積が大きく周辺に家がない立地をご希望の方で土地価格も安かったこともあってご理解いただいたうえで購入いただいたのですがエリアや土地面積によっては、市街化区域の土地の方が安かったといった事もあり得ます。
不動産購入のお問い合わせはお気軽にお申し付けください
ここまでの話で、本当にその土地で大丈夫なのか?気づいていない情報はないのか?
調整区域の取引実績が少ない不動産会社で大丈夫なのか?契約後の手続きはどうしたらいいの?
と不安に思われた方もお見えだと思います。
弊社では無料で相談を賜っております。
ご相談は下記フォーム・公式LINEよりお気軽にお申し付けください。
