最近制振装置がついている建売住宅が増えてきました。
制振装置とはいったいどんな効果がある物で注意する必要があるものはどんな制振装置か解説致します。
制振装置とは?
建物の地震の被害を抑えるために、壁や柱などの接合部に設置する装置です。 制震装置(制振装置、制振ダンパー)とも呼ばれます。耐震・制震・免震の違いは下記画像でご確認ください。

どんな効果があるの??
上記の画像の通り、ゴムや油圧・摩擦によって「地震による揺れを吸収・抑制」し、「建物の揺れによるダメージが構造体に伝わらないようにする」ことです。
イメージとしては、建物2階以上の部分の振り戻しによる揺れを軽減します。(2024年11月10日追記)
ダメなものなんてあるの??
地震の揺れを吸収することで建物のダメージを躯体(柱や梁などの構造部)にダメージを伝わらないようにする為に設置するものですから、一定の強さの揺れまで突っ張る(力を受け止める様な)様な物は突っ張っている間はダメージを与えてしまいます。一般的な一戸建ては構造部は木ですので、制振装置の鉄が突っ張ると言う事は弱い方の木部にダメージを受けます。
なので【壁倍率取得】【壁倍率〇〇倍】なんて書かれている制振装置は強さを持っている証明を取得している訳ですから突っ張ると言う事です。
また「壁倍率がある」制振装置は、損傷防止ではなく倒壊防止として働きます。いわゆる、命を守るがもう住めなくなる可能性が高いということです。(株式会社M's(エムズ)構造設計佐藤実様著)
壁倍率とは??
建築基準法で定められている耐力壁の強さのこと。 木造建築物の構造に関する規定のひとつ。 基準となっているのは、厚みが15センチで幅9.0センチの筋違を入れた壁となる。 これを壁倍率1.0として基準とすることで、何倍の強さがあるのかを数値として測り判断します。
具体的には

壁倍率を取得している代表的な商品は??
・延樹・ブランチ・・・壁倍率5.0倍
・ガーディアン・フォース/ハイブリッド・・・壁倍率3.0倍
・Kダンパー・・・壁倍率3.3倍
・EQガードM・・・壁倍率3.2倍
・ウーテックSF・・・壁倍率2.6倍
・TRCダンパー・・・壁倍率1.3倍
・GMAS(ジーマス)・・・壁倍率5.0倍
・ミューダムRシリーズ・・・壁倍率2.2倍~2.3倍
・SDU・・・壁倍率4.2倍
・・・etc
結論
極論ですが
・初期の揺れで倒壊するような大地震で家の中で命を守れるが家は使用できなくなる可能性が高くてもいいのであれば壁倍率を持っている商品。
・普段起きるような地震で家にダメージを与えず揺れを軽減できる。また大地震時には避難できる時間を稼ぐことができ(命を守る時間を稼げれば)修繕すれば住むことができる可能性が高い商品をと言う事であれば壁倍率を持っていない商品。
こんな事正直に伝えている不動産会社ありますか??
恐らくない(知識として持っていない)会社が大半です。
弊社では命に係わる事なのに伝えない・知識を得ないなんてありえない事だと思っております。
上記2点を参考に判断していただければと思います。