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便利なカーリースには住宅購入に大きな落とし穴が
最近新車の自動車メーカーでも積極的に販売しているカーリースですが、税金や車検・メンテナンス代金もリース会社が支払うものが大半となってきています。

毎月一定の額を支払うことによって、税金支払い月や車検の月に大きな出費をせずに車を維持できるので非常に便利なのですが・・・
住宅ローンを組むにあたっては大きな障害となる場合が御座います。
カーリースが大きな障害になるケース
住宅ローンの審査の基本的な考え方ですが
年収×返済負担率=年間の総返済上限額
となります。
これに審査金利と言われる金利で借りた場合の年間支払額+自動車や携帯電話等の各種ローンの年間支払額が上記総返済上限額内か否かで借入の可否や借入金利が審査されます。
具体的に
年収500万円の方が35年ローンで住宅を購入する場合で審査金利が3.3%・返済負担率が40%の金融機関で審査を行う場合
500万円×40%=200万円が年間の支払い上限額となります。
審査金利3.3%の場合、100万円を借入れた際の年間支払額が4万8204円となりますので、
200万円÷4万8204円×100万円=4,149万円の借入が上限の額となります。
上記4,149万円のお借入れが出来る方はその他の借入が無い方ですので自動車ローンやカーリースでお車を所持されている方のシュミレーションをしてみましょう。
お車をローンで購入し月々25,000円の均等払いをされている方の場合
500万円×40%-30万円(自動車ローン(残価設定ローン含)の年間支払額)=170万円が住宅ローンの支払上限額となります。
170万円÷4万8204円×100万円=3,526万円の借入が上限となってしまいます。
約600万円も住宅ローンの借入可能額が減ってしまいます・・・
カーリースで購入し月々45,000円リース料をお支払されている方の場合
問題は同じ車でもローン(残価設定ローン含)と比較して当然メンテナンスや車検代・自動車税がリース料に含まれているので月々の支払額はローンで購入するよりも割高となっております。
500万円×40%-54万円(カーリースの年間支払額)=146万円が住宅ローンの支払上限額となります。
146万円÷4万8204円×100万円=3,028万円の借入が上限となってしまいます。
さらに500万円も借入上限額が減ってしまいました・・・
カーリースは確かに支払いの波は少なくなるので良いのですが・・・
住宅を購入しようとお考えの方、今一度カーリースが良いのか自動車ローンが良いのか考えてみてください。生活の事を考えるとカーリースの方が急な出費が無く良いのですが住宅価格も材料費や人件費の高騰で上がってきている中で考えますと、残価設定ローン等で月々の支払いを抑えた方がより条件にあった物件を購入できると思います。